平塚市の津波災害警戒区域はどこ?地図と不動産への影響をわかりやすく解説

2026年10月30日、神奈川県は、平塚市の一部を「津波災害警戒区域」に指定しました。

今回の指定により、区域内の土地や建物について不動産取引を行う場合には、宅地建物取引業法に基づく重要事項説明が必要になります。

一方で、津波災害警戒区域に指定されたからといって、直ちに建物の建築や土地の売却が禁止されるわけではありません。

この記事では、神奈川県と平塚市が公表した資料をもとに、津波災害警戒区域の意味、指定された区域の確認方法、不動産の売買や賃貸借への影響について、不動産会社・行政書士事務所を運営するリバーフィールドがわかりやすく解説します。

平塚市の一部が津波災害警戒区域に指定(2026年10月30日)

神奈川県は、2026年(令和8年)10月30日、津波防災地域づくりに関する法律に基づき、平塚市の一部を津波災害警戒区域に指定しました。

今回の指定は、最大クラスの津波が発生した場合に備え、住民の避難体制を強化することを目的としています。

指定の概要は以下のとおりです。

項目内容
指定日2026年10月30日
指定者神奈川県知事
対象地域平塚市の一部
根拠法令津波防災地域づくりに関する法律
指定の目的津波発生時の警戒避難体制の強化

なお、神奈川県では、平塚市以外にも藤沢市、茅ヶ崎市、大磯町、二宮町、小田原市などで津波災害警戒区域が指定されています。

参考: 神奈川県「津波災害警戒区域の指定について」(2026年10月30日)

津波災害警戒区域とは?

津波災害警戒区域の意味

津波災害警戒区域とは、津波が発生した場合に住民などの生命や身体に危害が生じるおそれがあるため、特に警戒避難体制を整備する必要がある区域です。

2011年の東日本大震災を踏まえて制定された「津波防災地域づくりに関する法律」に基づき、都道府県知事が指定します。

津波災害警戒区域は、一般に「イエローゾーン」とも呼ばれます。

この区域は、土地の利用そのものを禁止することではなく、津波が発生した場合に住民が適切に避難できるよう、避難体制の整備を進めることを目的としています。

津波浸水想定区域との違い

津波災害警戒区域と似た言葉に「津波浸水想定区域」があります。

津波浸水想定区域は、最大クラスの津波が発生した場合に、どの範囲がどの程度浸水する可能性があるかを示したものです。

一方、津波災害警戒区域は、こうした津波浸水想定を踏まえ、警戒避難体制を特に整備する必要がある区域として指定されるものです。

今回、平塚市で指定された津波災害警戒区域は、神奈川県が2015年に公表した津波浸水想定に基づいています。

そのため、2026年10月30日の指定によって、新たに津波の浸水範囲が広がったというわけではありません。

平塚市も、今回の指定によって従来の津波浸水想定区域に変更はないと説明しています。

基準水位とは?

津波災害警戒区域の指定に伴い、新たに「基準水位」が公表されました。

基準水位とは、津波の浸水深に、建物などに津波が衝突した際の水位の上昇(せり上がり)を考慮したものです。

従来の浸水深とは異なり、建物などへの津波の影響を考慮した高さとなっています。

基準水位は0.1メートル単位で示され、津波から避難する際に必要な高さや、避難施設の安全性を検討するための目安として利用されます。

平塚市の津波災害警戒区域はどこ?地図で確認する方法

今回指定された区域は、神奈川県が公表している公式の地図で確認できます。

神奈川県の公式地図で確認する

神奈川県は、平塚市の津波災害警戒区域について、位置図と区域図を公開しています。

神奈川県|津波災害警戒区域の指定図はこちら(平塚市)

上記ページの「平塚市の指定区域」から、次の資料を確認できます。

  • 津波災害警戒区域の位置図
  • 津波災害警戒区域の区域図(10-1~10-18)

位置図では指定区域の全体的な位置関係を確認でき、区域図では詳細な指定範囲や基準水位などを確認できます。

また、平塚市の公式ホームページからも、地図情報サービスなどを利用して区域を確認できます。

参考: 平塚市「津波災害警戒区域」

所有する土地や建物が区域内か確認する際の注意点

平塚市内に土地や建物を所有している方は、ご自身の不動産が津波災害警戒区域に含まれているか確認しておくことをおすすめします。

特に、不動産の売却や購入を予定している場合は、指定区域の確認が重要です。

確認する際には、住所だけで判断するのではなく、実際の土地や建物の位置を指定区域図と照らし合わせる必要があります。

区域の境界付近にある不動産など、地図だけでは判断が難しい場合には、神奈川県の担当部署に確認するとよいでしょう。

津波災害警戒区域に指定されると不動産にどのような影響がある?

今回の指定によって、特に注意したいのが不動産取引における重要事項説明です。

不動産取引で重要事項説明が必要になる

宅地建物取引業者は、宅地や建物の売買、交換、賃貸借などの取引に際して、法令で定められた重要事項を説明する義務があります。

津波災害警戒区域についても、宅地建物取引業法施行規則第16条の4の3第3号に基づき、取引対象の不動産が区域内にある場合は、その旨を重要事項として説明する必要があります。

例えば、平塚市内の土地を購入する場合、その土地が津波災害警戒区域内にあるかどうかは、購入を判断するうえで重要な情報の一つです。

また、土地や建物を売却する場合も、宅地建物取引業者が重要事項説明を行う際に、指定状況を確認する必要があります。

なお、この説明義務は宅地建物取引業者に課されるものであり、個人間の売買において売主自身に同じ重要事項説明義務が課されるという意味ではありません。

ただし、個人間の取引であっても、災害リスクに関する情報は、後々のトラブルを防ぐために確認・共有しておくことが望ましいでしょう。

建築や開発行為が直ちに制限されるわけではない

津波災害警戒区域に指定されたことで、土地の利用や建物の建築ができなくなるのではないかと心配される方もいるかもしれません。

しかし、津波災害警戒区域の指定自体によって、宅地造成や開発行為が制限されるわけではありません。

平塚市も公式ホームページで、この点を明確に説明しています。

ただし、これは他の法律や条例による制限がないことを意味するものではありません。

実際に建物を建築したり、土地の造成や開発を行ったりする場合には、都市計画法、建築基準法、その他の関係法令による制限を別途確認する必要があります。

また、津波災害警戒区域とは別に「津波災害特別警戒区域」という制度もあり、両者は区別して考える必要があります。

不動産の売却や購入で確認したいこと

津波災害警戒区域に指定されたからといって、その区域内の土地や建物を売却できなくなるわけではありません。

ただし、購入を検討する方にとって、津波による災害リスクは判断材料の一つとなります。

不動産の売却や購入を検討する際には、次のような点を確認しておくとよいでしょう。

  1. 対象の不動産が津波災害警戒区域に含まれているか
  2. 想定される津波の浸水深や基準水位
  3. 周辺の避難場所や避難経路
  4. その他の災害リスクや法令上の制限

なお、津波災害警戒区域への指定が不動産の価格や売却期間にどの程度影響するかは、物件の立地や条件、市場の状況などによって異なります。

区域内にあるという理由だけで、不動産の価値が一律に下がると断定することはできません。

平塚市の津波災害警戒区域に関するよくある質問

津波災害警戒区域内の土地や建物は売却できますか?

はい。津波災害警戒区域に指定されていても、土地や建物を売却することは可能です。

ただし、宅地建物取引業者が売買を媒介する場合などには、対象物件が区域内にある旨を重要事項として説明する必要があります。

津波災害警戒区域に指定されると建物を建てられなくなりますか?

いいえ。津波災害警戒区域に指定されたこと自体によって、建築や開発行為が禁止されるわけではありません。

ただし、実際の建築や開発については、その他の法令による制限を確認する必要があります。

津波ハザードマップも変更されたのでしょうか?

平塚市によると、今回の指定によって従来の津波浸水想定区域や津波避難ビルの運用に変更はありません。

なお、平塚市では津波ハザードマップの改訂を2027年度(令和9年度)に予定しています。

津波災害警戒区域に指定されたかどうかは、どこで確認できますか?

神奈川県が公開している津波災害警戒区域の位置図・区域図や、平塚市の地図情報サービスなどで確認できます。

詳細な区域の境界について不明な点がある場合は、神奈川県の担当部署へお問い合わせください。

まとめ|平塚市で不動産取引をする際は指定区域を確認

2026年10月30日、平塚市の一部が津波災害警戒区域に指定されました。

今回の指定は、津波発生時の警戒避難体制を強化するためのものであり、指定されたこと自体によって建築や開発行為が制限されるものではありません。

一方で、不動産取引においては、宅地建物取引業者による重要事項説明の対象となるため、土地や建物の売却・購入・賃貸借を検討する際には、指定状況を確認することが重要です。

平塚市内に不動産を所有している方や、これから購入を検討している方は、神奈川県が公開している公式地図で確認しておくとよいでしょう。

リバーフィールドでは、神奈川県を中心に、不動産の売買や土地に関する各種手続きを取り扱っています。

平塚市内の不動産売却や土地の利用についてお困りの際は、お気軽にご相談ください。

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