秦野市の物件調査完全マニュアル|土地・建物を不動産会社はどう調べる?

不動産会社が土地や中古住宅の売却相談を受けたとき、いきなり「この不動産はいくらで売れる」と価格だけを考えているわけではありません。

まず必要になるのが、その不動産がどのような土地・建物なのかを調べる「物件調査」です。

例えば土地であれば、

  • 市街化区域なのか、市街化調整区域なのか
  • どのような建物を建築できるのか
  • 建ぺい率・容積率はいくつなのか
  • 前面道路は建築基準法上どの道路なのか
  • 道路幅員や接道に問題はないか
  • 上下水道は整備されているか
  • 過去に開発許可を受けていないか
  • 農地転用が関係しないか
  • 農振農用地区域ではないか
  • 擁壁や水路がないか
  • 洪水・土砂災害などのリスクはないか
  • 埋蔵文化財や土地区画整理などが関係しないか

など、多くの事項を確認します。

さらに、現在建物が存在しているからといって、

「将来も同じように建替えできる」

とは限りません。

特に秦野市には、市街化区域の一般的な住宅地だけでなく、市街化調整区域、農地、農家住宅・分家住宅、山林、資材置場として利用されている土地などもあります。

土地によって調査内容は大きく異なります。

秦野市では物件調査に関係する担当課を公式に整理していますが、すべての窓口を順番に回れば物件調査が完成するわけではありません。

実務では、

資料を取得する
→ WEBで事前調査する
→ 現地を見る
→ 疑問点を洗い出す
→ 必要な行政窓口へ確認する
→ すべての情報を突き合わせる

という流れで調査していきます。

この記事では、秦野市で土地・戸建てなどを調査するときに、不動産会社が何を、どこで、どのように調べているのかを、実際の物件調査の流れに沿って詳しく解説します。

不動産の売却・購入を検討している方には「不動産会社は何を調べているのか」を知っていただき、不動産業務を始めたばかりの方には、実際の物件調査にも利用できる内容を目指しています。

目次 非表示

まず知っておきたい|物件調査は「資料を集める作業」ではない

物件調査では、登記簿や行政資料を集めれば終わりではありません。

例えば登記上の地目が「宅地」だったとします。

ところが現地を確認すると、長期間にわたり畑として利用されているように見える。

そうすると、

「農地法上の農地として扱われる可能性はないか」

という新しい確認事項が生まれます。

反対に、公図では対象地が道路に接しているように見えても、現地へ行ってみると、

敷地 → 水路 → 道路

となっている場合もあります。

その場合には、水路の管理者、境界、占用、橋などの構造物、建築基準法上の接道などを追加で確認する必要があります。

つまり物件調査とは、

一つの資料から答えを探す作業ではなく、複数の情報を突き合わせながら疑問点を一つずつ解消していく作業

です。

秦野市の物件調査|全体の流れ

最初に全体像を把握しておきましょう。

段階調査内容主な調査場所
1物件を特定売主資料・登記情報等
2基礎資料収集法務局・オンライン
3所有者資料確認売主
4行政情報の事前調査はだのWEBマップ等
5現地確認対象不動産・周辺
6疑問点整理事務所
7都市計画・開発調査秦野市役所
8建築・道路調査秦野市役所
9上下水道等上下水道局等
10農地・その他該当する担当課
11最終確認資料・現地・行政回答の照合

重要なのは、いきなり市役所へ行かないことです。

事前に調べられる情報を確認してから行政調査を行った方が、何を質問する必要があるのかが明確になります。

STEP1 調査対象となる不動産を正確に特定する

最初に、

  • 所在
  • 地番
  • 家屋番号
  • 土地の筆数
  • 建物の棟数
  • 所有者
  • 隣接する土地
  • 前面道路
  • 現在の利用状況

を整理します。

特に「住所」と「地番」は区別します。

普段郵便物などで使用している住所と、不動産登記で土地を特定する地番は同じとは限りません。

行政窓口でも地番を基準に調査することが多いため、最初に正確な地番を把握しておきます。

複数筆を一体利用している土地なら、対象地の一筆だけではなく利用されている土地全体を把握することも重要です。

STEP2 土地の登記事項を確認する

土地の登記事項証明書等では、

  • 所在
  • 地番
  • 地目
  • 地積
  • 所有者
  • 所有権の取得原因・年月日
  • 抵当権
  • 地役権
  • 差押えその他の権利

などを確認します。

単に「所有者が誰なのか」を確認する資料ではありません。

例えば所有権移転の経緯から相続した土地であることが分かったり、地役権が設定されていたりすることもあります。

現在の売却・利用に影響する権利関係がないか確認します。

STEP3 公図・地積測量図を確認する

公図では対象地だけでなく、

  • 隣接地
  • 前面道路
  • 水路
  • 土地の形状
  • 周囲の地番

まで確認します。

対象地の横に細長い土地があれば、

「道路なのか」

「水路なのか」

「誰が所有しているのか」

という次の調査につながります。

地積測量図がある場合には、

  • 作成年月日
  • 土地の形状
  • 辺長
  • 境界点
  • 座標等

を確認します。

ただし、地積測量図があることと、現在の境界について問題がないことは同じではありません。

現地の境界標や売主が保管している境界確認書などと照合します。

STEP4 建物登記・建物図面等を確認する

建物がある場合には、

  • 建物登記事項証明書
  • 建物図面
  • 各階平面図

なども確認します。

登記上の、

  • 種類
  • 構造
  • 床面積
  • 建築時期

などと現況を比較します。

現地を見ると明らかに建物が増築されているのに登記床面積が変わっていない場合などは、追加調査につながります。

STEP5 売主しか持っていない資料・情報を確認する

行政や法務局から取得できない情報も非常に重要です。

売主には、次のような資料が残っていないか確認します。

分類確認したい資料・情報
測量過去の測量図、確定測量図等
境界境界確認書、筆界確認書等
越境越境に関する覚書等
建築建築確認関係書類、検査済証等
造成造成・擁壁工事の図面、許可書等
設備上下水道工事等の資料
建物増改築、リフォーム、修繕履歴
不具合雨漏り、シロアリ等の履歴
私道通行・掘削等に関する取り決め
行政過去の許可書、届出書、行政との協議資料

特にリフォーム履歴や過去の近隣との取り決めなどは、行政調査では分からないことがあります。

不動産会社が取得できる情報と、所有者しか知り得ない情報を組み合わせることが重要です。

STEP6 はだのWEBマップで事前調査する

秦野市の物件調査では「はだのWEBマップ」を活用します。

都市計画、道路、上下水道、文化財など、物件調査に必要となる多くの情報をインターネット上で確認できます。

主なものとして、

  • 都市計画情報
  • 立地適正化計画
  • 地区計画・建築協定区域図等
  • 都市計画基本図
  • 道路台帳図
  • 指定道路種別
  • 地籍調査
  • 道水路境界確定図
  • 公共基準点
  • 認定市道路線網図
  • 森林計画図
  • 埋蔵文化財包蔵地
  • 公共下水道台帳
  • 水道管網図

などがあります。

ただし、行政のWEB地図は非常に便利である一方、最新情報の反映に時間を要する場合などがあります。

重要な事項については、必要に応じて担当課へ確認します。

はだのWEBマップとマップステーションはどう使い分ける?

秦野市役所西庁舎1階には「はだのマップステーション」もあります。

はだのWEBマップはだのマップステーション
利用インターネット西庁舎1階
来庁不要必要
主な用途事前調査閲覧・行政図面等の出力
都市計画○○
道路関係○○
上下水道○○
位置指定道路図指定道路種別とは別資料○
カラー印刷自身の環境有料で可能

基本的には、

WEBマップで事前調査
→ 必要な図面等があればマップステーション

と考えると効率的です。

STEP7 現地調査を行う

行政調査へ行く前に現地を見ることには大きな意味があります。

現地で疑問点を見つけておけば、市役所でその疑問を確認できるからです。

主な確認事項は次のとおりです。

分類現地で確認するもの
境界境界標、フェンス、ブロック塀、利用境
越境建物、屋根、樹木、塀、配管等
道路幅員、接道、側溝、縁石、ガードレール
車両実際の進入状況
土地高低差、法面、擁壁、がけ
インフラ水道メーター、汚水桝、雨水桝等
障害物電柱、支線等
周辺騒音、臭気、工場、墓地、高圧線等

気になる箇所は写真を撮影しておきます。

STEP8 市街化区域・市街化調整区域を確認する

主な確認先:まちづくり計画課
秦野市役所西庁舎2階
電話:0463-82-9643

秦野市は全域が都市計画区域です。

まず対象地が、

市街化区域なのか、市街化調整区域なのか

を確認します。

この区分によって、その後の調査方法が大きく変わります。

特に市街化調整区域では、原則として市街化を抑制する考え方が採られているため、建築や開発について市街化区域とは異なる確認が必要です。

STEP9 用途地域・建ぺい率・容積率等を確認する

市街化区域などでは、

  • 用途地域
  • 建ぺい率
  • 容積率
  • 高さ関係の制限
  • 防火関係
  • その他の建築制限

を確認します。

用途地域を確認しただけで、

「住宅だから建築できます」

と判断するのではなく、その土地に関係する他の規制も確認していきます。

STEP10 都市計画道路・都市計画法53条を確認する

確認先:まちづくり計画課
西庁舎2階
電話:0463-82-9643

対象地に都市計画道路などの都市計画施設がかかっていないか確認します。

該当する場合には、

  • どの都市計画施設なのか
  • 土地のどの部分にかかるのか
  • 都市計画法53条の許可が関係するか

まで確認します。

「都市計画道路に入っている」という情報だけで終わらせず、対象地への具体的な影響を確認することが重要です。

STEP11 地区計画・建築協定等を確認する

用途地域上は建築可能な用途であっても、地区計画や建築協定などによって別の制限が設けられていることがあります。

そのため、

用途地域を確認した=建築制限の調査終了

ではありません。

地区計画、建築協定等の対象区域かどうかも確認します。

STEP12 過去の開発許可を確認する

確認先:開発指導課
秦野市役所西庁舎2階
電話:0463-83-5123

過去に開発許可を受けた土地については、開発登録簿が重要な資料になります。

開発登録簿では、許可番号・年月日、開発区域、予定建築物の用途、区画数、都市計画法41条による制限、検査済証、完了公告などを確認でき、土地利用計画図・完了図から開発区域や公共施設等の位置・形状などを確認できます。

つまり、現在の土地を見るだけでは分からない、

「この土地がどのような計画で造られたのか」

を調べる資料です。

STEP13 都市計画法41条・42条・43条等を確認する

特に市街化調整区域や開発許可を受けた土地では、開発許可の有無だけで終わらせません。

規定主な確認内容
29条開発許可
37条工事完了公告前の建築制限
41条調整区域の開発許可に付された建ぺい率・高さ・壁面位置等
42条開発許可区域内の予定建築物以外の建築等
43条調整区域の開発許可区域外における建築・用途変更等

例えば、過去に特定用途の建物を予定建築物として開発許可を受けている土地について、別用途へ変更できるとは限りません。

過去の許可内容と、これから予定する利用方法を照らし合わせることが重要です。

STEP14 市街化調整区域では「なぜ今の建物が建っているのか」を調べる

市街化調整区域の中古住宅などでは、

「建物が存在している」

という事実だけでは不十分です。

確認したいのは、

  • 建築時期
  • 当時の所有者
  • 建築された根拠
  • 開発・建築許可等の履歴
  • 当初用途
  • 現在用途
  • 建替えの可否
  • 用途変更の可否

などです。

「現在建っている」ことと「将来同じように建替えられる」ことは別問題として調査します。

STEP15 秦野市まちづくり条例を確認する

確認先:開発指導課(開発調整担当)
西庁舎2階
電話:0463-83-5123

秦野市では、開発行為・建築行為・土地や建物の利用目的変更・工作物設置などを「環境創出行為」として、まちづくり条例による手続を定めています。

主に、

  • 小規模環境創出行為
  • 環境創出行為
  • 特定環境創出行為

に区分されます。

500㎡未満であっても、小規模環境創出行為などとして手続が関係する場合があります。

したがって、

「500㎡未満だから条例は関係ない」

とは判断しません。

土地の面積だけでなく、建築・開発・工作物・利用目的などを含めて判断します。

STEP16 建築確認・建築計画概要書等を確認する

確認先:建築指導課
秦野市役所西庁舎2階
電話:0463-83-0883

中古建物では、必要に応じて建築確認関係を調査します。

秦野市では、昭和54年度以降に市内で確認処分された物件について建築計画概要書の写しを交付しており、記載事項証明書も取り扱っています。

確認する事項としては、

  • 建築確認の履歴
  • 建築計画概要書
  • 確認処分の内容
  • 登記との整合
  • 現況との整合
  • 増改築の可能性

などがあります。

売主が建築確認関係書類や検査済証を保管していれば、それらとも照合します。

道路調査の担当部署を先に整理する

道路関係は、確認内容によって担当課が変わります。

調査内容主な担当部署電話
建築基準法上の道路種別建築指導課0463-83-0883
位置指定道路建築指導課0463-83-0883
道路・水路境界、占用、自費工事等建設総務課0463-82-9635
狭あい道路・セットバック道路整備課0463-82-9636
道路施設・交通安全施設等道路管理課0463-86-6153

STEP17 建築基準法上の道路種別を確認する

現地に舗装された道があり、自動車が普通に走っているからといって、それだけで建築基準法上の道路として問題がないとは判断できません。

例えば、

  • 42条1項1号道路
  • 42条1項5号の位置指定道路
  • 42条2項道路
  • 建築基準法上の道路ではない通路

などがあります。

まず、対象地が接している道路について建築基準法上の道路種別を確認します。

STEP18 市道認定・道路台帳・道路境界等を確認する

「市道かどうか」と「建築基準法上の道路かどうか」は別の話です。

必要に応じて、

  • 市道認定
  • 道路台帳
  • 道路幅員
  • 道路境界
  • 道路所有者
  • 占用
  • 自費工事

などを確認します。

道路法上の道路としての調査と、建築基準法上の道路としての調査を混同しないことが重要です。

STEP19 2項道路ならセットバックを確認する

42条2項道路に該当する場合には、道路後退、いわゆるセットバックを確認します。

秦野市では、道路の判断は建築指導課、道路後退手続は道路整備課が担当しています。

確認するのは、

  • 現況幅員
  • 道路中心線
  • 後退寸法
  • 後退位置
  • 後退後の敷地

などです。

土地の登記面積だけではなく、建築時に実際に利用できる敷地がどうなるのかを確認します。

STEP20 位置指定道路なら位置指定道路図まで確認する

位置指定道路の場合には、単に「42条1項5号道路」と確認して終わらせず、必要に応じて位置指定道路図まで確認します。

秦野市の位置指定道路図は、申請時の図面の写しに指定年月日・指定番号を記入した資料です。

現在の道路状況と、当初指定された道路の範囲・形状などを確認する手掛かりになります。

STEP21 私道なら所有権・通行・掘削等を確認する

私道の場合には、

  • 道路所有者
  • 持分の有無
  • 通行に関する権利
  • 上下水道・ガス等の掘削
  • 維持管理
  • 過去の取り決め

などを確認します。

建築基準法上の道路として問題がないことと、私法上の利用関係に問題がないことは別の話です。

STEP22 道路と敷地の間に水路がないか確認する

現地では、

敷地
↓
水路
↓
道路

となっていないか確認します。

該当する場合には、

  • 水路の管理者
  • 水路境界
  • 占用等
  • 橋などの構造物
  • 車両乗入れ
  • 建築基準法上の接道

などを追加調査します。

地図だけを見ると道路に接しているように感じても、現地を見ることで初めて疑問が生じる典型例です。

上下水道・排水関係の担当部署

秦野市上下水道局の所在地は秦野市上大槻190です。

調査内容主な担当電話
給排水設備・台帳等営業課0463-83-2111
受益者負担金等営業課0463-83-2111
水道本管関係水道施設課0463-83-2113
汚水・雨水排水等下水道施設課0463-81-4114
雨水浸透・調整池等下水道施設課0463-81-4114

STEP23 上水道を確認する

上水道では、

  • 前面道路の水道本管
  • 本管位置
  • 管径
  • 敷地への引込み
  • 引込管
  • 水道メーター
  • 新規引込みの必要性

などを確認します。

周囲に住宅があるからといって、対象地に必要な給水設備が整っているとは限りません。

また、予定する土地利用によって必要な給水量が異なる場合もあります。

STEP24 公共下水道・汚水処理を確認する

確認するのは、

  • 公共下水道区域か
  • 前面道路の下水道本管
  • 取付管等
  • 公共汚水桝
  • 建物の接続状況
  • 受益者負担金等
  • 公共下水道でない場合の汚水処理

などです。

特に、

「前面道路に下水道本管がある」ことと「対象建物が公共下水道に接続している」ことは同じではありません。

現地の汚水桝等も確認します。

STEP25 雨水排水を確認する

汚水だけでなく、雨水をどこへ排水しているのかも確認します。

例えば、

  • 敷地内浸透
  • 道路側溝
  • 水路
  • 農業用水路
  • 調整池

などがあります。

農業用水路への排水接続については農業振興課が関係します。

特に大きな土地を造成したり、駐車場・資材置場などへ変更したりする場合には、現在の排水方法だけでなく、計画後の雨水処理方法も重要になります。

農地関係は「農業委員会」と「農業振興課」を分けて考える

調査内容担当電話
農地転用農業委員会0463-82-9654
農地造成農業委員会0463-82-9654
農振農用地区域農業振興課0463-82-9626
土地改良農業振興課0463-82-9626
農道農業振興課0463-82-9626
農業水路への排水農業振興課0463-82-9626

STEP26 農地法・過去の農地転用を確認する

農地の場合には、

  • 農地法上の農地に該当するか
  • 過去の農地転用許可・届出
  • 転用目的
  • 許可年月日
  • 現在の利用状況
  • 農地造成等

を確認します。

過去に農地転用を受けている土地でも、当時の転用目的と現在の利用状況が一致しているかという視点が重要です。

また、登記地目が「宅地」「雑種地」であっても、現況が農地であるなど疑問があれば追加確認します。

STEP27 農振・土地改良・農道・農業水路を確認する

農地法と農業振興地域制度は別の制度です。

農地の場合には必要に応じて、

  • 農業振興地域
  • 農用地区域
  • 農振除外
  • 土地改良
  • 農道
  • 農業用水路
  • 農業水路への排水

なども確認します。

「農地転用できるか」だけを確認するのではなく、その前提となる農振や農業施設との関係まで確認することが重要です。

STEP28 洪水・土砂災害・急傾斜地等を確認する

主な確認先:防災課
電話:0463-82-9621

例えば、

  • 洪水
  • 土砂災害警戒区域
  • 土砂災害特別警戒区域
  • 急傾斜地関係

などを確認します。

ハザードマップで色が付いているかどうかを見るだけではなく、該当する区域の意味や、予定する建築・造成等への影響まで確認することが重要です。

STEP29 擁壁・がけ・高低差を確認する

擁壁については現地確認が非常に重要です。

例えば、

  • 擁壁の有無
  • 高さ
  • 構造
  • ひび割れ
  • 変形
  • 水抜き穴
  • 隣地との高低差
  • 道路との高低差
  • 法面
  • がけ

などを確認します。

大きな擁壁等があれば、

「いつ造られたのか」

「行政上の手続は確認できるか」

「図面は残っているか」

「売主が工事資料を持っていないか」

と追加調査につなげます。

STEP30 埋蔵文化財を確認する

はだのWEBマップでは埋蔵文化財包蔵地を確認できます。

該当する場合には、建築・造成等を行う際に必要となる手続を確認します。

埋蔵文化財包蔵地だから土地を売却できない、建築できないという単純な話ではありません。

重要なのは、

購入後に予定している土地利用にどのような手続が関係するのか

を把握することです。

STEP31 土地区画整理を確認する

主な確認先:都市整備課
電話:0463-82-5241

土地区画整理事業に関係する土地では、

  • 事業区域
  • 換地関係
  • 換地図
  • 土地区画整理法76条許可

などを確認します。

通常の土地と同じように登記だけを見て判断せず、土地区画整理事業との関係を確認します。

STEP32 景観・緑地・森林・地下水など「その土地特有」の規制を確認する

ここからはすべての物件で必要になるわけではありません。

しかし、該当する土地では重要になる調査です。

秦野市が公表している担当課一覧には、例えば次のような事項も掲載されています。

調査事項主な担当部署
景観・景観法開発指導課
緑地環境共生課
井戸・地下水環境共生課
温泉保護環境共生課
雨水浸透環境共生課
太陽光・地中熱環境共生課
森林法による立木伐採森林ふれあい課
公害関係生活環境課
軟弱地盤生活環境課
駐車場・駐輪場地域安全課
土砂搬出入地域安全課
ごみ収集場所等環境資源対策課
消防水利警防課
国・県所管道路・河川等国県事業推進課
公園公園課

例えば山林を含む土地なら森林関係、井戸があるなら地下水関係、大規模な土地利用変更なら土砂搬出入など、物件ごとに調査事項を追加します。

チェックリストにないから調べないのではなく、現地と利用目的から必要な調査を追加することが重要です。

STEP33 予定する土地利用から「追加調査」を逆算する

最後の調査項目として非常に重要なのが、

「買主がこの土地を何に使うのか」

です。

例えば、

  • 戸建住宅
  • アパート
  • 店舗
  • 工場
  • 駐車場
  • 資材置場
  • 車両置場
  • 福祉施設
  • 太陽光設備

では、確認する法令・条例・行政部署が変わります。

特に事業用地の場合には、

「現在その土地がどうなっているか」だけではなく、「予定用途へ変更できるのか」

という視点が不可欠です。

秦野市役所で物件調査するなら、どの順番で回る?

ここまでの事前調査を済ませてから行政窓口へ行きます。

すべての物件で同じルートを回る必要はありませんが、一般的な土地・戸建てであれば、次の流れを基本にすると整理しやすくなります。

事前に事務所で済ませる

まず、

登記
→ 公図・測量図
→ はだのWEBマップ
→ 現地調査
→ 質問事項整理

まで済ませます。

市役所では西庁舎から確認すると効率的

必要であれば、

① 西庁舎1階・はだのマップステーション

必要な行政図面等を取得します。

↓

② 西庁舎2階・まちづくり計画課

用途地域、都市計画道路、53条等を確認します。

↓

③ 西庁舎2階・開発指導課

開発許可、市街化調整区域、開発登録簿、まちづくり条例等を確認します。

↓

④ 西庁舎2階・建築指導課

建築確認、道路種別、位置指定道路等を確認します。

同じ西庁舎2階に主要な都市計画・開発・建築関係部署が集まっているため、ここをまとめて調査すると効率的です。

道路関係へ移動する

必要に応じて、

建設総務課
→ 道路整備課
→ 道路管理課

などで道路・水路・セットバック等を確認します。

農地なら農業関係を追加する

農地であれば、

農業振興課
+
農業委員会

を追加します。

農地転用だけを調べるのではなく、農振、農道、農業水路等についても対象地に応じて確認します。

上下水道局は必要事項を絞って確認する

上下水道についてWEB上で確認できることは事前に調べ、

「この引込みは対象地のものか」

「受益者負担金はどうなっているか」

「この計画の場合に現在の給排水で対応できるか」

など、必要な事項を整理して上下水道局へ確認します。

役所では「何か問題ありますか?」と聞かない

行政調査では、

「この土地、何か問題ありますか?」

と漠然と聞くより、

「対象地は○○番○です。WEBマップでは42条2項道路と表示されています。現地幅員は約3.6mでした。道路中心線と後退について確認したいです」

というように、

対象地
+ 自分で確認した情報
+ 確認したい事項

を整理して質問する方が、必要な情報を得やすくなります。

行政調査が終わったら「全部の情報を突き合わせる」

役所を回ったら物件調査終了、ではありません。

最後に、

登記・公図
+ 測量資料
+ 売主資料
+ WEB調査
+ 現地調査
+ 行政回答

を突き合わせます。

例えば、

登記では宅地、現地では畑

農地関係を追加確認します。

公図では道路に接しているように見えるが、現地では水路がある

水路・接道を追加確認します。

建物登記と現況の形が違う

増築等を疑い、建築確認関係や売主資料を追加確認します。

現地に大きな擁壁がある

擁壁関係の行政資料や所有者資料を確認します。

開発登録簿に予定建築物の用途が記載されている

現在用途・将来用途と照らし合わせ、都市計画法42条等が関係しないか確認します。

このように、

調査結果から新しい疑問が出たら、必要なところまで戻って再調査する

ことが重要です。

秦野市の物件調査で利用する主な窓口一覧

秦野市役所本庁舎・西庁舎・東庁舎の所在地は、

〒257-8501 神奈川県秦野市桜町1丁目3番2号

です。

主な調査内容担当部署電話番号
開発許可・市街化調整区域開発指導課0463-83-5123
まちづくり条例・景観開発指導課0463-83-5123
建築確認・道路種別・位置指定道路等建築指導課0463-83-0883
用途地域・都市計画道路・53条等まちづくり計画課0463-82-9643
土地区画整理等都市整備課0463-82-5241
農振・土地改良・農道・農業水路農業振興課0463-82-9626
農地転用・農地造成農業委員会0463-82-9654
土砂災害・洪水等防災課0463-82-9621
道路・水路境界、占用等建設総務課0463-82-9635
道路施設等道路管理課0463-86-6153
狭あい道路・セットバック道路整備課0463-82-9636
国・県所管道路、河川等国県事業推進課0463-82-5746
緑地・井戸・地下水等環境共生課0463-82-9618
公害・軟弱地盤等生活環境課0463-86-6037
森林法関係森林ふれあい課0463-82-9631
埋蔵文化財等生涯学習課(文化財・市史担当)0463-87-9581
給排水設備・台帳等上下水道局営業課0463-83-2111
水道本管関係上下水道局水道施設課0463-83-2113
汚水・雨水・調整池等上下水道局下水道施設課0463-81-4114
ごみ収集場所等環境資源対策課0463-82-4401
消防水利等警防課0463-81-8043

担当部署や電話番号等は組織改編などによって変更される可能性があるため、実際の調査時には秦野市公式ホームページで最新情報を確認します。

【保存版】秦野市の物件調査チェックリスト

物件・登記

  • □ 所在・地番
  • □ 家屋番号
  • □ 土地登記事項
  • □ 建物登記事項
  • □ 公図
  • □ 地積測量図
  • □ 建物図面・各階平面図
  • □ 所有者・権利関係

売主資料

  • □ 測量図
  • □ 境界確認書
  • □ 越境覚書
  • □ 建築確認関係書類
  • □ 検査済証
  • □ 造成・擁壁資料
  • □ 上下水道工事資料
  • □ リフォーム・修繕履歴
  • □ 私道関係資料
  • □ 過去の行政許可・届出資料

都市計画

  • □ 市街化区域/市街化調整区域
  • □ 用途地域
  • □ 建ぺい率
  • □ 容積率
  • □ 都市計画道路等
  • □ 都市計画法53条
  • □ 地区計画
  • □ 建築協定
  • □ 立地適正化計画

開発

  • □ 開発許可履歴
  • □ 開発登録簿
  • □ 土地利用計画図・完了図
  • □ 都市計画法29条
  • □ 37条
  • □ 41条
  • □ 42条
  • □ 43条
  • □ 秦野市まちづくり条例

建築

  • □ 建築確認履歴
  • □ 建築計画概要書
  • □ 記載事項証明
  • □ 登記と現況の整合
  • □ 増改築の有無
  • □ 擁壁等

道路・接道

  • □ 建築基準法上の道路種別
  • □ 市道認定
  • □ 道路台帳
  • □ 道路所有者
  • □ 道路幅員
  • □ 道路境界
  • □ 接道長
  • □ セットバック
  • □ 位置指定道路図
  • □ 私道持分
  • □ 通行・掘削等
  • □ 水路の介在

上下水道・排水

  • □ 水道本管
  • □ 管径
  • □ 引込管
  • □ 水道メーター
  • □ 公共下水道区域
  • □ 下水道本管
  • □ 取付管
  • □ 汚水桝
  • □ 建物の接続状況
  • □ 受益者負担金等
  • □ 雨水排水
  • □ 水路
  • □ 農業用水路
  • □ 雨水浸透
  • □ 調整池

農地

  • □ 農地該当性
  • □ 農地転用履歴
  • □ 転用目的
  • □ 現況との整合
  • □ 農地造成
  • □ 農振農用地区域
  • □ 土地改良
  • □ 農道
  • □ 農業水路

災害・土地

  • □ 洪水
  • □ 土砂災害警戒区域等
  • □ 急傾斜地関係
  • □ 擁壁
  • □ がけ
  • □ 法面
  • □ 道路との高低差
  • □ 隣地との高低差

その他

  • □ 埋蔵文化財
  • □ 土地区画整理
  • □ 景観
  • □ 緑地
  • □ 森林
  • □ 地下水・井戸
  • □ 土砂搬出入
  • □ 公害関係
  • □ 消防関係
  • □ ごみ収集
  • □ 国・県道路・河川
  • □ その他、予定用途に関係する法令・条例

現地

  • □ 境界標
  • □ 越境
  • □ フェンス・塀
  • □ 擁壁
  • □ 法面
  • □ 道路幅員
  • □ 接道
  • □ 側溝
  • □ 縁石
  • □ ガードレール
  • □ 電柱・支線
  • □ 車両進入
  • □ 水道メーター
  • □ 汚水桝
  • □ 雨水桝
  • □ 周辺土地利用
  • □ 騒音
  • □ 臭気
  • □ 高圧線等
  • □ 建物現況

秦野市の不動産は「いくらで売れるか」の前に「どのような土地なのか」を調べる

土地の価値は、面積や駅からの距離だけで決まるものではありません。

同じ1,000㎡の土地でも、

  • 市街化区域なのか、市街化調整区域なのか。
  • 住宅を建築できるのか。
  • 現在の建物を建替えられるのか。
  • 農地転用が必要なのか。
  • 資材置場や車両置場として利用できるのか。
  • 道路に問題はないのか。
  • 上下水道を利用できるのか。
  • 造成や擁壁工事に大きな費用がかからないのか。

こうした条件によって、利用方法や売却方法、土地の価値は大きく変わります。

そのためリバーフィールドでは、土地・建物の売却相談を受けた際、必要に応じて登記、都市計画、開発、建築、道路、農地、上下水道など、その不動産に関係する条件を確認したうえで売却方法を検討しています。

特に秦野市には、一般的な市街化区域の住宅地だけでなく、市街化調整区域、農地、古い住宅、農家住宅・分家住宅、山林、資材置場としての利用が考えられる土地など、通常の住宅地とは異なる調査が必要になる不動産があります。

「この土地は売れるのだろうか」

「古い家が建っているけれど、買った人は建替えできるのだろうか」

「農地を手放したい」

「市街化調整区域なので売却が難しいと言われた」

といった場合でも、最初から売却できないと決めつけるのではなく、まずはその土地がどのような不動産なのかを正確に調査することが重要です。

秦野市の土地・戸建て・農地・市街化調整区域の不動産について売却を検討されている方は、リバーフィールドまでお気軽にご相談ください。

不動産売却ならリバーフィールド|農地・空き家・相続不動産まで対応 不動産売却ならリバーフィールド|農地・空き家・相続不動産まで対応

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