厚木市の市街化調整区域で農地転用する場合の必要書類|行政書士が解説

厚木市の市街化調整区域にある田や畑を、資材置場・車両置場・駐車場・住宅などとして利用したい場合、原則として農地転用の許可を受ける必要があります。

農地転用の申請では、申請書だけではなく、登記事項証明書、公図、土地利用計画図、事業計画書、工事見積書、残高証明書など、計画に応じて様々な添付書類が必要になります。

また、必要書類はすべての農地転用で一律に決まっているわけではありません。

転用する農地の状況や転用目的、申請者、事業内容などによって追加書類が必要になることがあります。

この記事では、厚木市の市街化調整区域で農地転用をする場合に必要となる主な書類と、申請前に確認しておきたいポイントについて解説します。

厚木市の市街化調整区域では農地転用の許可が必要

農地転用とは、田や畑などの農地を、農地以外の用途に変更することをいいます。

例えば、畑を、

  • 資材置場
  • 車両置場
  • 駐車場
  • 住宅敷地
  • その他の事業用地

などとして利用する場合が農地転用に該当します。

農地の所有者が自分自身で農地を転用する場合には、原則として農地法第4条の手続きが必要です。

一方、農地の売買や賃貸借など、所有権の移転や権利の設定を伴って農地転用する場合には、原則として農地法第5条の手続きが必要になります。

厚木市の市街化調整区域内にある農地を転用する場合には、原則として神奈川県知事の許可を受ける必要があります。

なお、市街化区域内の農地転用については、農業委員会への届出となるため、市街化調整区域とは手続きが異なります。

厚木市の市街化調整区域で農地転用する場合の必要書類

厚木市が案内している、市街化調整区域の農地転用許可申請に必要となる主な添付書類は次のとおりです。

土地に関する書類

  • 登記事項証明書
  • 住民票
  • 公図
  • 申請地の状況図
  • 求積図

登記事項証明書と公図については、原則として申請前3か月以内に発行されたものが必要です。

住民票は、登記事項証明書に記載されている所有者の住所と現在の住所が異なる場合などに必要になります。

また、一筆の農地すべてではなく、その一部だけを農地転用する場合には、転用する範囲や面積を明確にするために求積図が必要となります。

転用計画に関する書類

  • 土地利用計画図
  • 構造図
  • 建物または施設の配置図・平面図・立面図
  • 事業計画書
  • 工事の工程表
  • 工事の見積書
  • 位置関係図

農地転用では、「農地を転用したい」というだけではなく、転用後にその土地を具体的にどのように利用するのかを示す必要があります。

特に重要になるのが土地利用計画図です。

土地利用計画図では、土地の利用方法だけでなく、雨水・排水や周辺農地への被害防除施設などについても計画する必要があります。

例えば、農地を資材置場や車両置場として転用する場合には、

「どこに資材を置くのか」

「どこに車両を駐車するのか」

「車両はどこから出入りするのか」

「雨水をどのように処理するのか」

など、実際の利用方法を具体的に検討したうえで図面を作成することになります。

なぜ事業計画書が必要なのか

農地転用では、土地の利用計画だけではなく、転用目的を実現できる計画なのかも審査されます。

厚木市では、農地転用許可の一般基準として、

  • 転用事業を実施できる資力や信用があること
  • 関係する他の許認可を取得できる見込みがあること
  • 遅滞なく転用目的に利用すると認められること
  • 転用する面積が転用目的からみて適正であること

などを挙げています。

そのため、例えば資材置場として農地転用する場合にも、単に「資材置場として利用します」という説明だけではなく、実際の事業内容や土地を必要とする理由などを整理することが重要です。

工事見積書・残高証明書などの資金関係書類

農地転用許可申請では、資金に関する書類も必要になります。

主なものとして、

  • 工事の見積書
  • 残高証明書
  • 融資証明書

があります。

厚木市では、工事見積書について申請前1か月以内に発行されたもの、または有効期限内のもの、残高証明書・融資証明書についても申請前1か月以内に発行されたものを必要書類として案内しています。

なぜ農地転用に預金残高などの確認が必要なのでしょうか。

農地転用許可では、書類上の計画だけではなく、実際にその事業を実施できるだけの資力があるのかも審査対象となるためです。

例えば、造成工事等に500万円必要という計画であるにもかかわらず、その工事を実施するための資金を確保できる見込みがなければ、計画の実現可能性に問題が生じます。

そのため、工事見積書などによって必要となる事業費を示し、それに対応する資金を確保していることを残高証明書や融資証明書などによって示します。

農地転用の内容によって必要になる書類

すべての案件で必要になるわけではありませんが、農地や転用計画の内容によっては、次のような書類も必要になります。

転用目的以外の用途に供さない旨の誓約書

許可を受けた転用目的以外の用途に土地を利用しないことを確認するための書類です。

農地復元誓約書

農地を一定期間だけ別の用途として利用し、その後農地へ戻す「一時転用」の場合に必要になります。

土地改良区の意見書

転用する農地が土地改良区域内にある場合に必要となることがあります。

払下げを証する書面

転用区域に畦畔等が含まれている場合などに必要になります。

仮登記権利者の抹消承諾書

対象となる農地に仮登記が付されている場合に必要となります。

農地転用では、転用行為の妨げとなる権利を有する者の同意があることも審査上重要になります。

関係法令の許認可等を証する書面

農地転用以外にも許認可等が必要となる計画の場合には、その手続きについて確認できる書類が必要になります。

分家申告書

分家住宅を目的として農地転用する場合に必要となります。

法人登記簿謄本・定款等

申請者が法人の場合に必要となります。

委任状

行政書士などの代理人が農地転用許可申請を行う場合に必要となります。

より正確な必要書類については、厚木市の公式サイトでご確認ください。

必要書類を集める前に「転用できる農地なのか」を確認する

農地転用を検討すると、

「必要書類は何ですか?」

という点に目が向きがちですが、書類を集める前に確認したいことがあります。

それが、そもそもその農地を転用できる可能性があるのかという点です。

農地転用では、農地の立地条件等によって、

  • 農用地区域内農地
  • 甲種農地
  • 第1種農地
  • 第2種農地
  • 第3種農地

などに区分され、それぞれ転用許可に対する考え方が異なります。

例えば、農用地区域内農地や甲種農地、第1種農地については原則として転用が認められない一方、第3種農地については原則許可とされています。

第2種農地についても、他の土地に立地できないかなどを含めて審査されます。

そのため、

「必要書類を全部揃えたから農地転用できる」

というわけではありません。

申請書類の準備を始める前に、対象となる農地の農地区分や農用地区域への該当状況などを確認することが重要です。

厚木市では農用地区域内農地を確認できます

農用地区域に指定されている農地は、農業以外の土地利用が厳しく制限されており、原則として農地転用や開発行為をすることができません。

厚木市では、農用地区域に該当する土地について「農用地利用計画地番表」を公開しており、地番から確認することができます。

ただし、農用地区域への該当だけで農地転用の可否がすべて決まるわけではありません。

実際に農地転用を検討する場合には、農地区分や転用目的、周辺状況などを含めて確認する必要があります。

市街化調整区域では農地法以外の確認も重要

厚木市の市街化調整区域で農地転用する場合に注意したいのが、農地転用許可だけ取得すれば必ず計画を実現できるとは限らないという点です。

例えば、住宅や事業用施設などの建築を伴う場合には、都市計画法その他の関係法令についても確認する必要があります。

そのため、農地転用を検討するときには、

農地法上、転用できる可能性があるか

だけではなく、

転用後に予定している土地利用が他の法令上も可能なのか

をあわせて確認することが重要です。

関係法令上必要な許認可を取得できる見込みがあることは、農地転用許可の審査においても確認されます。

資材置場・車両置場への農地転用では計画の具体性が重要

厚木市で農地を資材置場や車両置場として利用したいというご相談もあります。

この場合にも、

「土地が空いているので資材置場にしたい」

というだけではなく、

  • どのような資材を置くのか
  • どの程度の量を置くのか
  • どのような車両を何台置くのか
  • なぜこの土地が必要なのか
  • どの程度の面積が必要なのか
  • どのように出入りするのか
  • 雨水をどのように処理するのか
  • 周辺農地に影響を与えないか

などを検討して、具体的な土地利用計画を作成することが重要です。

特に農地転用では、転用目的に対して申請面積が適正であることも審査されます。

広い土地だからという理由だけで農地全体を転用するのではなく、その事業を行うためになぜその面積が必要なのかを説明できる計画にする必要があります。

厚木市では農地転用許可申請の前に事前相談が必要

厚木市の市街化調整区域で農地転用許可申請を行う場合、いきなり申請書を提出するのではなく、事前に農業委員会への相談が必要です。

厚木市では、事前相談が完了していない案件については、農地転用許可申請を受け付けることができないと案内しています。

また、特定開発事業に該当する場合には、その承認後に農地転用許可申請を行うことになります。

そのため、農地転用を予定している場合には、申請締切日から逆算して早めに準備を始めることが重要です。

厚木市の農地転用許可申請の締切と期間

厚木市の市街化調整区域における農地転用許可申請は、毎月10日が締切です。

10日が土曜日・日曜日・祝日の場合には、翌開庁日が締切となります。

また、厚木市では申請から許可までの期間について、約2か月と案内しています。

ただし、この約2か月は申請後の手続きについての目安です。

実際には申請前に、

  • 農地区分等の確認
  • 農業委員会への事前相談
  • 土地利用計画の検討
  • 図面作成
  • 工事見積書の取得
  • 他法令の調査・協議
  • 必要書類の収集

などを行う必要があります。

したがって、「2か月後に土地を使いたいから、今から申請すれば間に合う」とは限りません。

利用開始時期が決まっている場合には、余裕を持って準備を始めることをおすすめします。

農地転用は許可を取得したら終わりではありません

農地転用許可を取得した後は、許可された計画に沿って工事を実施します。

また、厚木市では工事完了後に工事完了報告書の提出が必要とされています。

そのため、農地転用は、

事前調査
↓
事前相談
↓
申請書・添付書類の作成
↓
農地転用許可申請
↓
許可
↓
工事
↓
工事完了報告

という一連の手続きとして考えることが重要です。

厚木市の農地転用はリバーフィールド行政書士事務所へ

厚木市の市街化調整区域における農地転用では、単に必要書類を集めればよいわけではありません。

まず、

「そもそもこの農地は転用できる可能性があるのか」

を確認し、そのうえで転用目的に応じた事業計画や土地利用計画を作成していく必要があります。

特に、資材置場・車両置場などへの農地転用では、必要面積、配置、道路、雨水・排水、周辺農地への影響など、様々な点を検討する必要があります。

リバーフィールド行政書士事務所では、厚木市をはじめ神奈川県内の農地転用について、事前調査・行政との事前相談・申請書類や図面の作成・農地転用許可申請まで対応しています。

また、リバーフィールドでは不動産業も行っているため、

「資材置場・車両置場として使える土地を探したい」

「購入を検討している農地を本当に転用できるのか確認したい」

といった土地探し・不動産取引の段階からのご相談にも対応しています。

農地転用を申請すると決まっていない段階でも、

「この土地を資材置場にできるか知りたい」

というところからお気軽にご相談ください。

本記事は一般的な制度・手続きについて解説したものです。実際に必要となる書類や農地転用の可否は、対象農地、転用目的、申請者、事業計画、関係法令等によって異なります。個別案件については農業委員会その他の関係行政機関への確認が必要となる場合があります。

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